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お酒のエピソードは面白い!ウイスキーや日本酒などこてっちゃんが気に入ったお酒の話を交えながら紹介していくブログです

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【ウイスキー】色々な逸話が残る酒!グレンロセス【スペイサイド】

                         2020年 5月10日 改定

 

今回紹介するウイスキーグレンロセスです。

 

 

グレンロセスカティサークザ・フェイマスグラウスの重要な原酒になっていて、かつてはシングルモルトとして生産されることはほとんどなく、今でも5%に満たない生産量というのだから、それだけでも貴重なウイスキーということがわかります。

bar-kottechan.hatenablog.com

 

<グレンロセスとは>

1878年に創業して蒸留所がローゼス川の谷にあることから、名づけられたのが由来です。(グレン=谷)
100年近くもの間、経営が困難に陥り、何度もオーナーが変わるのですが、早くから、ブレンダーの間ではスペイサイドの「トップシックス」と評価されていたウイスキーでもあります。

 

<グレンロセスのラベルにまつわるエピソード>

グレンロセスのラベルを見てください。
長方形の細長い紙が使われていて簡潔に書かれているのみのシンプルなデザインとなっていますね。
これは、ブレンダーがテイスティングに使用しているサンプルボトルのラベルがそのまま使用されているのです。きっとスペイサイドの「トップシックス」と評価されていることから来ているのだろうなとこてっちゃんは考えています。
普通のウイスキーのラベルと違って面白いです。

 

<グレンロセスの仕込み水のエピソード>

創業当時から仕込み水は蒸留所の背後の丘の上にあるフェアリーズ・ウェルとアードカニーの2つの泉の水が使われています。そのうちの一つのフェアリーズ・ウェル妖精の泉という意味があり、この泉には悲しい伝説があったのです。

 

フェアリーズ・ウェルの伝説

昔、ローゼス城の城主の娘にメアリーというとても美しい女性がいました。その美しさに一目惚れをしたのが、悪名高き豪族のアレクサンダー・スチュアート
ですが、メアリーにはマルコム・グラントという恋人がいたのです。それを知ったスチュアートは城にグラントを幽閉してメアリーを自分に振り向かせようとします。
そんなことには負けなかった二人は、なんとか城からの脱出に成功します。しかし、スチュアートも二人の脱出に気付き兵士と共に二人を追いかけ、ついにはフェアリーズ・ウェルの傍らで二人を殺害してしまうのです。
それ以来、泉はレディーズ・ウェル(乙女の泉)と呼ばれようになり、二人の命日にはこの泉の周りで花が咲くのです。
そう、まるで二人の死を悲しんでいるかのように・・・

 

<乾杯の掛け声にまつわるエピソード>

グレングラント蒸留所の2代目である、グラント大佐がボーア戦争で南アフリカに行ったときに黒人の孤児と出会います。大佐はこの孤児を不憫に思い、ローゼスに連れ帰ることにしたのです。この連れ帰った少年はバイウェイという名で、ローゼスで成長し、大佐の身の回りの世話や蒸留所の仕事をするようになります。そんなバイウェイでしたが1972年に亡くなり、グレンロセス蒸留所を見下ろす町の墓地に葬られるのです。

時は流れて1979年にグレンロセスのスチルハウスが拡張され、ポットスチルも2基新しく設置されました。すると不思議なことに夜になるとバイウェイの霊が出現するようになったのです。その結果、誰もが夜勤のシフトを嫌がるようになり、仕事が進まなくなりました。

そこで、バイウェイの霊が出現するようになった原因を探るために呼ばれたのが、超常現象の第一人者であり、ストラスクライド大学の教授であるセドリック・ウィルソン博士でした。博士は新しいスチルがバイウェイの散歩道を邪魔していることを突き止め、知らなかったはずのバイウェイのお墓まで歩いていき、バイウェイに散歩道を変えてもらうように説得したのだというのです。それ以降バイウェイの幽霊が出現することはなく、グレンロセスの職人たちは乾杯の時に必ず「トゥー・バイウェイ!」と口にすることが習わしになったのでした。

 

このグレンロセスを飲むときには、グレンロセス蒸留所の職人に習って、「トゥー・バイウェイ!」と言って乾杯してはいかがでしょうか?

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