2020年 3月29日 改定
今回紹介するウイスキーはグレート キング ストリートです。
このグレート キング ストリートの生みの親であるジョングレイザー氏は、ブレンデッド業界の革命児とも呼ばれている人物です。そう呼ばれるわけには面白いエピソードがありました。
<グレート キング ストリートの由来>
グレート キング ストリートとはエジンバラにある実在する通りの名前で、元々、コンパスボックス社がエジンバラで最初に登記したのがこの住所だったからなのだとか。
<コンパスボックス社についてのエピソード>
ブレンデッド一本に絞るこだわり
「グレート キング ストリート」はラベルのデザインもお洒落で、社名も「コンパスボックス」、つまり羅針盤という響きの社名で2000年に創業した比較的新しい会社です。ですが、近年存在感が増している会社でもあります。
この会社が面白いのは、ウイスキー造りをアートに見立てて最高の作品を造るためのブレンドに取り組んでいます。しかも、一般的なブレンデッド会社と違ってシングルモルトやシングルグレーンは一切リリースしていないというこだわり様です。実はこれには良い樽が蒸留所から手に入るという戦略的な側面もあるそうです。
誰も味わったことのないブレンデッドへの挑戦
コンパスボックスの創業者であるジョングレイザー氏は元々はジョニーウォーカーで働いていました。そんな中、今のスコッチウイスキーは同じ方法で製造や販売がされている企業が多すぎると疑問を感じたのだそうです。そのことがあって「シングルモルトではできない、今まで誰も体験したことのない、あっと驚く香味を追求したウイスキーが造りたい」という信念の元、2000年にコンパスボックス社を創業したのです。
誰もやっていない道を進む勇気と行動力
コンパスボックス社は信念のもとに、他のブレンデッドウイスキーブランドではありえない戦略を次から次へと行っています。
例えば、蒸留所名は公表していないもののブレンド構成についての細かなデータを全て公表するという誰もが驚く、なんとも大胆不敵な戦略だったり、樽の中にオークの樽板を加えて熟成させてみるなどもしています。ただし、樽の中にオークの樽板を加えて熟成させた「スパイスツリー」をリリースした際には、スコッチウイスキー協会から圧力をかけられ、商品の出荷停止を余儀なくされたこともあります。
しかし、この件でコンパスボックスの影響力は高まり、創業からわずか10年足らずで60回を超える受賞も達成しているのです。
このように革新的かつ実験的な挑戦は、業界の重鎮と衝突することもありますが、日夜、新しい味を求めてウイスキー造りに励んでいるのです。
<グレートキングストリートの面白い話>
ちなみにグレート キング ストリートに使われている原酒はローランドのグレーンが46%、北ハイランドのモルトは2つ使い、28%と17%、スペイサイドのモルトが9%とという構成になっているのです。これだけではなく、樽の構成も公表していてファーストフィルのアメリカンオーク・バレルが66%、ニューフレンチオーク・フィニッシュが26%、そしてファーストフィルのシェリーバット樽が8%となっています。
ラベルから味まで、あの手この手で楽しませてくれる一種のショーを体験してみませんか?※容量が500mlと普通のウイスキーより少ないのでご注意ください。
参考サイト
https://www.compassboxwhisky.com/index.php
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